デニムの生産量日本一を誇る福山市で地域の宝に囲まれながら、フルオーダーのデニム製作を

Project BoleeGa

デニムの産地・福山を知っていただくために

私たち「Project BoleeGa(ボレーガ)」は、デニムの産地・福山市をより多くの方に知っていただくための活動団体です。異業種の三社が手を取り合って創設されていて、インド料理専門店アンナ・プルナ、生地を織る篠原テキスタイル株式会社、アパレルのサンプル縫製などを手掛ける有限会社ミルクリエイトが運営メンバーとして参画しています。

 具体的に実施しているのは、福山市に滞在しながらフルオーダーのデニムを作ることのできる観光プロジェクト(Manufacture TourismⓇ)の企画・実施です。福山市はデニムの生産量が日本一で、国内に限らず世界中のデザイナーから支持されています。しかしこのことがあまり知られていないという実情があり、私たちは「デニムの産地・福山をもっと知ってもらいたい」と、このプロジェクトを発案しました。

究極の“デニム尽くし”ツアーは生涯保証つき

以上の背景から、私たちはまず“福山に来ていただく”というのを大事な条件としています。そして滞在していただきながらデニムづくりの工程を見学、なおかつご自身で制作にも参加していただける内容を盛り込んでいます。工場を見学するにせよ、作り手を体験するにせよ、一連の流れはまさに“デニム尽くし”。ご当地ならではのディープな体験がお客様を待っています。

実はこの参加費ですが、100万円と高額です。ただ、それだから実現できることを多数盛り込みました。例えば申し込んでいただいたお客様限定のプライベートファクトリーツアーを実施する他、ご自身で制作いただくデニム製品は種類を限定せず、好きな型・サイズのデニムをお作りいただいています。使用する生地もそれだけで1,000種類ほど以上、糸もボタンも一からお選びいただき、なおかつ受け取った後も「生涯保証」としてメンテナンスやリメイクを承ります。例えばお父様からお子様へデニムを継承する、といったケースも想定しており、その際のサイズ調整もOKです(仕様により一部追加料金)。

業種を越えたプロジェクトから生まれるもの

こうしたデニム尽くしの観光プロジェクトは、「これから先、将来においても世界から選ばれるJAPANデニムの持続性を実現する」を目的に運営されています。Project BoleeGaの製品には「貢献費用」という地元繊維産業の保護・育成の為の費用が代金の中に含まれています。参加購入頂くお客は福山産デニムのサポーター、パトロンになるという意味も込められています。

また、福山の地はデニムの製造に関わる全ての工程が半径20㎞に集約された世界で唯一の場所です。

そもそもデニムという素材自体が長く楽しんでいただけることからSDGsに即していますし、総じて今日の社会規範とマッチしていることもこのプロジェクトの魅力ではないでしょうか。

福山という地域の宝を国内外にアピールしたい

さらに、福山市をもっと知っていただきたいという思いから始まった「Project BoleeGa」では、デニムづくりのなかにも地域の名品を多数取り入れるようにしています。例えば日本に4軒しかないと言われる真田紐をデニムのポケット部分に使えるようにしたり、金襴生地もご希望に応じて取り入れていただいたり。近くの鉄工所では、オーダーでリベットやボタンを作っていただけるようにしています。さらに納品するときの桐箱には、ハイブランドからも支持される工房のものを採用するなど、福山という地域の宝をくまなく味わっていただけるプランなのです。

 実を言うとこのプロジェクトは、もともと外国のお客様に福山の良さを発信したいという思いが発端でした。ただ間もなくコロナ禍に見舞われたことで、海外に向けた発信ができていません。今年こそはぜひそれを活発にし、外国の方にもジャパンデニムの素晴らしさを、「Project BoleeGa」で実現するレアな体験をアピールしていきたいです。今年は東京でもイベントが開催できることになりましたから、そうした場を活用してとにかく国内外への発信に努めていきたいですね。

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