広島県の知られざる魅力を 他にない方法で体感できる 長期滞在型の観光プラン

最高の異日常 in 瀬戸内

一般社団法人 広島グローバルビジネスネットワーク

特別なシチュエーションで土地の人と自然、食文化に触れてもらう

ツアーのコンセプトは「広島県でゆったりと癒やしの時間を過ごしてもらう」こと。

その土地で暮らす人々や自然に触れ、都会とは違うゆっくりとした時間の流れを体感できる内容としています。

プライベートクルージングなど瀬戸内の自然を五感で満喫できるコンテンツだけでなく、“人”が重要な観光資源となっているのもこのツアーの特徴です。

竹原では、この地で150年以上続く酒蔵『藤井酒造』の五代目蔵元・藤井善文社長によるガイドの下、江戸時代後期に製塩や酒造業で栄えた屋敷や由緒ある寺が点在する「たけはら町並み保存地区」を案内します。

歴史や産業、建築、地形など幅広い視点から案内してもらうことで、自分たちだけで散策するのでは分からない発見や学びがあり、町歩きがより特別な体験となるでしょう。

藤井社長がお客さまの好みや興味、体力などに合わせて柔軟にコースを組み立てる点も魅力です。

町歩きの後は、『藤井酒造』で酒蔵見学・体験を楽しめます。

蔵に住み着いた酵母と清らかな地下水を活かした伝統的な醸造方法にこだわる蔵を、蔵元にじっくりと案内してもらえる経験もまた、都会や他の都市では得がたいもの。

真摯な酒造りに触れることでその酒蔵を好きになり、先ほど言ったように再訪やクチコミ効果にもつながると考えます。

また大崎上島では、瀬戸内海ならではの多島美を一望できる神峰山(かんのみねやま)や古い町並みなどを地元の御神職とともに巡ります。

島には創業から約80年間、天然醸造・手仕込みを続ける醤油蔵『岡本醤油醸造場』があり、島風が吹き抜ける蔵の中を見学できます。

国産の小麦と大豆、麹、塩のみでじっくりと醸され、古くから島の家庭で親しまれている醤油や熱い想いを持った蔵元との出会いが、旅の思い出をより深めてくれるはずです。

そして大崎上島での目玉企画が、海辺でのキャンピングレストランです。瀬戸内海を一望できるビーチに、高級レストランがそのまま現れたかのような空間を用意します。日の入り時間や空腹具合も計算し尽くし、ベストタイミングで始まるディナータイム。

青色と茜色が混ざり合う空と海を眺めながら、地産の美味を味わうことができます。

瀬戸内海で獲れた活タコをダイナミックにさばいたり、広島県のブランド牛を焼き上げたりと、目の前で臨場感あふれる調理風景を楽しんでいただくとともに、シェフ自らがお客さまに料理の説明を行います。

また本格的なテーブルセッティングや専門スタッフによるサーブなど、ワンランク上のホスピタリティにもこだわっています。

それらは全て「屋外での食事」の概念を覆す、ラグジュアリーで唯一無二な食事体験を提供するためです。

さらにキャンピングレストランでは、帝国ホテルに40年以上勤めたベテランのバーテンダー・田村知行さんによる極上のカクテルが楽しめるというサプライズも。

東京の一流バーで磨き上げた熟練の技と接客、香り豊かなレモンなど大崎上島の恵みが融合した、ここでしか味わえない一杯がさらに嬉しい驚きと満足感を高めてくれるでしょう。

広島の経営者集団が長期滞在型の観光プランをプロデュース

ことの始まりは、広島県がハワイ州との20周年友好提携をきっかけに実施した「広島ハワイ次世代ビジネスリーダー・プログラム」という、両都市で活躍する経営者の交流事業です。

この事業を県から引き継ぐために、プログラム参加メンバーで結成されたのが『一般社団法人 広島グローバルビジネスネットワーク』。

ハワイとの交流事業の継続だけでなく、ビジネスリーダー集団として各自の得意分野を持ち寄り、広島県に貢献するさまざまな事業も手掛けています。

活動していく中で、広島県から「長期滞在ができる観光プランやコンテンツを作りたい」との話を聞きました。

では、当社団法人の会員がそれぞれ持っているノウハウやリソースを使って考えていきましょうということで、今回の観光事業が動き出したのです。

観光地に長期滞在する人というのは、金銭的にも余裕のある、いわゆる富裕層の方々です。

彼らを惹き付ける上質なコンテンツを提案できれば、県が抱える課題も解決するのではないか。

そんな考えから、まずは2泊3日、広島県の魅力をゆっくりと、それでいて十分に満喫してもらえるプランを検討していきました。

都会にはない風景や時間の流れ、宿泊施設が決め手

では、富裕層のお客さまにはどういったものを提供すれば満足度が高まるのか。

まず重要なのが、彼らがまだ知らない世界を見せることです。

例えば私は生まれも育ちも広島なので、瀬戸内の“島”がある風景はごく当たり前のものとして認識していました。

しかし東京で20数年暮らし、こちらに戻ってきた時のこと。

眺める場所や時間帯、季節によって表情を変える島景色は、都会では決して見られない、特別なものだと改めて実感したのです。

そこで、瀬戸内ならではの多島美をツアーに組み込みたいと考えました。

山海の自然に恵まれた広島県には、まだ広く知られていない魅力が数多くあります。

中でも竹原・大崎上島は、昔ながらの町並みが良好な状態で保存されている貴重な地域。さらに地域に根付く酒蔵や醤油蔵の見学・体験を通してそのメーカーや商品のファンになってもらうことで、リピート性を高めることもできます。

そして長期滞在型観光をしてもらうためには、ターゲット層に合う宿泊施設を提案することも重要です。竹原には「たけはら町並み保存地区」に建つ木造建築で浜旦那の暮らしを追体験できる『NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町』が、また大崎上島にはインフィニティプールのような絶景露天風呂が自慢の『きのえ温泉 ホテル清風館』があります。

地域の特色を反映しつつ、高級感のある宿泊施設が備わっていることは大きなポイントです。

県内のさまざまな地域を検討した結果、竹原・大崎上島エリアがツアーのコンセプトや条件を満たしていることから、このエリアでのプランを練っていくことに決めました。

ツアー内容を磨き上げ、他地域への横展開を目指す

まずは、この竹原・大崎上島のプランをより一層ブラッシュアップしていくことです。

本格導入の前に数回のモニターツアーを実施することで内容自体やオペレーションのクオリティーを上げ、広島県内・瀬戸内の他地域に横展開できる商品を作り上げるのが目標です。

このツアーが完成すれば、さらに長期型のプランも考案していきます。

またこのツアーは、お客さまの要望や好みに応じてプランを作り上げていくことが肝となります。

ここにしかない、未体験の感動を提供するにはニーズの汲み上げが不可欠。

ブライダルのように何度も事前打ち合わせを重ねることで、セミオーダー的にコースを練り上げながら、お客さまの期待と提供内容のギャップが常に“プラス”に働くよう調整するのです。

そのため密な事前コミュニケーションや、ニーズを反映したツアーを実際に完遂するためのノウハウを蓄積していきたいと思います。

ちなみに補助金は、モニターツアー開催費用の補填に当てています。

今回の制度で何よりありがたかったのが、アドバイザーの存在でした。

われわれの担当アドバイザーは、富裕層向け文化体験プランの企画・運営を行うエクスペリサス㈱(東京都)。

事業の方向性やツアー内容についてはもちろん、プロモーション方法や企画を進める上でのリスクマネジメントなど、多角的な視点から実践的なアドバイスを授けていただきました。

その道のプロである事業者の助言を基に、今後もお客さまがよりご満足いただけるツアーとして磨き上げていきます。

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